专利摘要:
本開示は、運動ニューロン栄養因子(MNTF)ペプチドおよびそれらのアナログを含む、美容および皮膚科学用の方法および組成物に関する。
公开号:JP2011513240A
申请号:JP2010547847
申请日:2009-02-23
公开日:2011-04-28
发明作者:プイ−ユク・ドロシー・コ
申请人:ダーマケア・ニューロサイエンス・インスティテュートDermacare Neuroscience Institute;
IPC主号:A61K38-00
专利说明:

[0001] 関連出願への相互参照
本出願は、2008年2月21日付け提出の米国特許仮出願第61/066,670号(表題「運動ニューロン栄養因子ペプチドの美容および皮膚科用製剤」)の優先権を主張するものであり、その内容は、出典明示によりその全体が本明細書に取り込まれる。]
背景技術

[0002] 本開示は、概して、皮膚の外観を改善する、皮膚への環境的損傷を低減もしくは阻害する、またはこれらの組み合わせのいずれかを行うペプチドを含有する、美容および皮膚科用製剤に関する。]
[0003] 紫外線放射(UV)は、皮膚の(cutaneous)老化の主な原因因子である。紫外線放射(例えば、日光)への反復暴露は、「光老化」と呼ばれる状態である、皮膚の早期老化を引き起こす可能性があると報告されている(John J.Voorhees,New England J.Med,Nov.13,1997)。光老化した皮膚は、しわ、しみの存在、色素沈着の変化、および/または表面の荒れにより特徴付けることができる。これらの変化は、真皮組織の自然で正常な老化過程で生じるものではない。加えて、スモッグ、アルコールの摂取、タバコ、およびストレス等の環境因子への曝露もまた、皮膚の早期老化を引き起こし得る。さらに、種々の皮膚損傷(例えば、切り傷、火傷)および皮膚疾患(例えば、皮膚感染、座瘡)に関連する炎症反応もまた、早期の皮膚老化の一因となり得る。]
[0004] 美容産業は、早期の皮膚老化の悪影響に対抗するための新規な有効成分、ならびに可能であれば、皮膚炎に関連する望ましくない効果を減少させる方法を求め続けている。したがって、早期の皮膚老化に関連する疾患に対抗するための新規な美容および/または皮膚用組成物を有することが望ましい。]
[0005] 紫外線およびフリーラジカルによって誘発された皮膚老化の一般的な態様]
[0006] 早期の皮膚老化を引き起こす、皮膚内の蓄積した細胞損傷における種々の原因因子が存在する。これらのうち、紫外線(例えば、日光)、スモッグ、毒物、タバコの煙、X線、薬物、およびその他の環境ストレス因子から生じる酸化過程および関連するフリーラジカル損傷がある。日焼け止め剤が皮膚癌および日焼けを低減するのに用いられ得るが、日焼けおよび光老化は、異なる種類の紫外線(例えば、紫外線A、紫外線B、紫外線C)の光、ならびに特定の紫外線によって誘発された活性酸素種から生じる損傷によって引き起こされ得るため、日焼け止め剤は皮膚光老化から完全には保護し得ない。]
[0007] 典型的には、皮膚がこれらの潜在的に損傷を与える変化に曝露される場合、細胞修復および/または複製のための十分な細胞エネルギー、アデノシン三リン酸(ATP)が存在する。しかしながら、個体が老化するにつれて、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)およびカタラーゼ等の抗酸化活性を供する酵素が利用できなくなり、フリーラジカル、活性酸素種、および/または過酸化物に対抗する抗酸化酵素の減少をもたらす。手、顔、首、および腕等の器官は、通常、光に慢性的に曝露される部位であり、この日光への係属した曝露は、皮層中のフリーラジカルの生成をもたらし得る。]
[0008] 特定の真皮構成成分は、フリーラジカルによって誘発された酸化ストレス、または付随する、および/もしくはその後の真皮の炎症変化を特に生じやすい。皮膚のタンパク質、コラーゲンは、フリーラジカル損傷および得られる架橋コラーゲン結合を特に生じやすい。コラーゲン架橋結合は、通常、弾力性/流動性のあるコラーゲンが硬くなり、弾力性/流動性が低くなる遷移によって特徴付けられ得る。結果として、老化外観(例えば、しわ)および皮膚の弾力性の低下を生じる。加えて、座瘡の存在はまた、フリーラジカル/過酸化物産生とも関連している。]
[0009] 抗酸化剤が電子をフリーラジカルに提供し、フリーラジカルを安定させ、化学反応の連鎖および潜在的損傷を停止することができることは、当該技術分野において十分に認識されている。同様の方法で、抗酸化剤は、フリーラジカル損傷を予防し、老化過程を遅くすることができる。]
[0010] 胚の運動ニューロンの生存は、結合した発達する骨格筋に由来する特異的な栄養物質に依存することが見出されている。特定の骨格筋は、胚の運動ニューロンを変性およびその後の自然細胞死から防ぐことにより、運動ニューロンの生存および発達を高めることができる物質を産生することが報告されている。これらの物質は、概して神経栄養因子(NTF)と称されており、これは、ニューロンの選択された集団の生存、成長、維持、および機能を促進する働きをする、特定のタンパク質群である(例えば、Chau et al.,1990,Chin.J.Neuroanat.6:129)。]
[0011] 米国第6309877号、米国第7183373号、米国第6841531号、米国第6759389号、および米国第20060052299号は、運動ニューロンにおける栄養作用を有するペプチドである、運動ニューロン栄養因子(MNTF)を開示する。]
[0012] 本発明は、MNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログが、皮膚に投与される場合に、光損傷、酸化損傷、しわ、ならびに皮膚老化および関連疾患の他の症状を阻害および低減するという予期せぬ知見に端を発する。ペプチドは、皮膚の色合いを改善すること、瘢痕を低減すること、ケロイド形成を低減または阻害すること、および皮膚の再生を促進すること等により皮膚の外観を強化するのに使用することができる。]
[0013] 本発明は、かかる特性を示す、誘導体化および非誘導体化形態の新規なMNTFペプチドに関して記載する。本開示はまた、同様にかかる特性を示す、他で記載されるMNTFペプチドの使用に関しても記載する。一実施形態において、本発明は、配列番号1の少なくとも残基17および18を含むアミノ酸配列を有するMNTFペプチドと、美容的、皮膚科学的、または薬学的に許容される担体とを含む、局所用組成物に関する。局所用組成物の特定の実施形態において、MNTFペプチドまたはそのアナログは、配列番号1〜配列番号27、またはその機能的な誘導物から選択される。局所用組成物の特定の実施形態において、MNTFペプチドまたはそのアナログは、配列番号2および8〜21のうちのいずれか1つ、またはその機能的な誘導物から成る群より選択される。]
[0014] 一実施形態において、MNTFペプチドまたはそのアナログは、浸透促進剤との共有結合によりN末端が修飾され、それにより、該組成物の皮膚への浸透能力が向上される。浸透促進剤は、親油性部分を含んでもよい。1つの好適な浸透促進剤は、2〜22個の炭素の脂肪酸鎖であり、脂肪酸鎖は、ヒドロキシル化もしくは非ヒドロキシル化、飽和化もしくは不飽和化、直鎖もしくは分枝鎖、および/または硫化もしくは非硫化、環状もしくは非環状であるか、あるいはビオチン基であるか、あるいはベンジルオキシカルボニル(Z)、ターブチルオキシカルボニル(tBoc)、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、およびアリルオキシカルボニル(Alloc)基から成る群より選択される、保護基である。浸透促進剤として有用な好ましい脂肪酸およびその塩としては、カブリル酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヘキサン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、吉草酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、およびネルボン酸が挙げられるが、これらに限定されない。約2〜22個の炭素のアルキル鎖もまた、好適な浸透促進剤である。]
[0015] MNTFペプチドが、i)マクロカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、カイロミクロン、およびマイクロスポンジから成る群より選択されるベクター内にカプセル化されるか、ii)粉末有機ポリマー、タルク、ベントナイト、および他の無機物担体から成る群より選択される材料上に吸収されるか、またはiii)抽出脂質、野菜抽出物、脂溶性活性成分、水溶性活性成分、無水ゲル、乳化ポリマー、張力活性ポリマー、合成脂質、ゲル化ポリマー、組織抽出物、海洋抽出物、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ソーラーフィルタ、および抗酸化剤を含む群より選択されるその他の成分と混合される、組成物もまた提供される。]
[0016] 好ましくは、本明細書に提供されるMNTF組成物は、皮膚の活性化または保護を促進するのに有効な量のMNTFペプチドを含む。該組成物は、好ましくは、局所製剤として、美容的、皮膚科学的、または薬学的に許容される担体とともに投与されてもよい。]
[0017] 本発明は、美容、抗炎症、抗酸化損傷、抗光老化、もしくは抗しわ目的、またはこれらの目的のいずれかの組み合わせのために、MNTFペプチドまたはそのアナログを含む組成物を投与するための方法を含む。]
[0018] 本発明の別の態様は、MNTF組成物を投与することにより皮膚を活性化または保護するための方法に関する。これらの方法は、さらに、光損傷に関連した炎症またはフリーラジカル損傷を低減または阻害するステップ、皮膚内の過酸化物またはフリーラジカル生成を低減するステップ、しわを低減するステップ、皮膚の色合いを改善するステップ、紫外線または光損傷を低減するステップ、皮膚の再生を促進するステップを含んでもよい。]
[0019] 本発明の別の態様は、座瘡瘢痕を改善または低減するのに有効な量のMNTF組成物を局所的に投与することにより座瘡瘢痕を改善するための方法に関する。]
[0020] 本発明の別の態様は、ケロイド形成を低減するのに有効な量のMNTF組成物を投与することにより、対象におけるケロイド形成を低減するための方法に関する。MNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログは、配列番号1に基づいており、これは、すでに他で開示されている33−merペプチド(すなわち、33残基ポリペプチド)である。本明細書に記載するように、本明細書に記載する組成物および方法に有用なMNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログは、好ましくは、配列番号1のわずか2から全33もの連続するアミノ酸残基を含む。好ましい実施形態において、本明細書に記載するMNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログは、配列番号1の残基17および18に存在する少なくともFS残基を含む。]
[0021] 別の実施形態において、MNTFペプチドまたはそのアナログは、配列番号1のフェニルアラニン−セリンジペプチド、および配列番号1の1〜30個の追加アミノ酸を含み、該MNTFペプチドまたはそのアナログは、任意選択的に、配列番号1に示される配列の1〜5個の保存アミノ酸置換、またはそのエステル、アミド、プロドラッグ、および/または塩形態を有する。]
[0022] その他の実施形態において、そのMNTFペプチドは、i)配列番号1の2〜6個の連続するアミノ酸、ii)配列番号1の2〜5個の連続するアミノ酸、iii)配列番号1の3〜5個の連続するアミノ酸、iv)配列番号1の少なくとも2個の連続するアミノ酸、v)配列番号1の少なくとも3個の連続するアミノ酸、またはvi)i)−v)のうちのいずれかの機能的な誘導物等のそのいずれかのアナログから成る。i)、iv)、およびv)のMNTFペプチドは、配列番号2から成るアミノ酸配列を有しない。一例として、好適なMNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログは、配列番号1〜27のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有することができる。]
[0023] LGTFWGDTLN CWMLSAFSRY ARCLAEGHDG PTQ(配列番号1)]
[0024] FSRYAR(配列番号2)]
[0025] WMLSAFS(配列番号3)]
[0026] MLSAFSRYAR(配列番号4)]
[0027] FSRYARCLAEG(配列番号5)]
[0028] CWMLSAFSRY ARC(配列番号6)]
[0029] MLSAFSRYAR CLAEGHDGPTQ(配列番号7)]
[0030] FS(配列番号8)]
[0031] FSR(配列番号9)]
[0032] AFS(配列番号10)]
[0033] FSRY(配列番号11)]
[0034] SAFS(配列番号12)]
[0035] AFSR(配列番号13)]
[0036] LSAFS(配列番号14)]
[0037] SAFSR(配列番号15)]
[0038] AFSRY(配列番号16)]
[0039] FSRYA(配列番号17)]
[0040] MLSAFS(配列番号18)]
[0041] LSAFSR(配列番号19)]
[0042] SAFSRY(配列番号20)]
[0043] AFSRYA(配列番号21)]
[0044] SRYAR(配列番号22)]
[0045] RYAR(配列番号23)]
[0046] YAR(配列番号24)]
[0047] SRYA(配列番号25)]
[0048] RYA(配列番号26)]
[0049] SRY(配列番号27)]
図面の簡単な説明

[0050] 本明細書に記載するMNTFペプチド(パルミトイルヘキサペプチド(Pal−Hexapeptide))に反応したヒトケロイド線維芽細胞の増殖の用量依存的低減/阻害を図示する棒グラフである。
図2Aは、角化細胞内のγインターフェロン依存性一酸化窒素産生(すなわち、炎症の指標)の阻害/低減に対する本明細書に記載するMNTF分子(パルミトイルヘキサペプチド)の効果を示す、用量反応データを図示する棒グラフである。図2Bは、本明細書に記載するMNTFヘキサペプチドによる角化細胞内の一酸化窒素産生の減少を示す、棒グラフである。
図3Aは、内因性および外因性細胞過酸化物濃度(すなわち、抗酸化能力の指標)の阻害/低減に対する本明細書に記載するMNTF分子(パルミトイルヘキサペプチド)の効果を示す、用量反応データを図示する棒グラフである。図3Bは、本明細書に記載するMNTFヘキサペプチドによる内因性および外因性細胞過酸化物濃度の低減を図示する、棒グラフである。
図4Aは、紫外線(紫外線A)によって誘発されたフリーラジカルのβ−カロテン漂白(すなわち、抗酸化能力の指標)の低減によって評価されるような、β−カロテン(菱形)および本明細書に記載するMNTFペプチド(パルミトイルヘキサペプチド、三角形)に対応する色指数を比較するグラフである。図4Bは、β−カロテン漂白の低減を測定することによって評価されるような、β−カロテン(菱形)および本明細書に記載するMNTFペプチド(「ペプチド」、三角形)に対応する色指数比較するグラフである。
線維芽細胞内のヒアルロン酸の刺激におけるパルミチル化MNTFヘキサペプチド(図5A)および非パルミチル化MNTFヘキサペプチド(図5B)の効果を示す棒グラフである。]
[0051] 本開示は、MNTFペプチド(すなわち、神経栄養活性を示すことがすでに記載されているMNTFタンパク質の一部)を含む組成物が、重要な皮膚科用途および美容用途を有するという予期せぬ知見に関する。かかる組成物は、美容的および皮膚科学的に適用可能な組成物(例えば、本明細書に記載するMNTFペプチドの局所的に適用される製剤)を含む。]
[0052] 美容的および皮膚科学的に有益な特性を示すMNTFから得られるペプチドが、本明細書に開示される。ペプチドは、本明細書において、代わりに、かつ同じ意味で「MNTFペプチド」および「皮膚因子ペプチド」とも称される。1つ以上のかかるペプチドを含む組成物の製造および使用方法が記載され、該組成物は美容および皮膚科の目的に有用である。]
[0053] 本開示は、しわ、座瘡、および他の皮膚瘢痕の外観を低減するために有効である美容組成物を含む。かかる組成物はまた、コラーゲン再生を刺激するために、皮膚弾力性を改善するために(すなわち、それらは皮膚を軟化する、皮膚を引き締める、またはその両方)、そうでなければ、皮膚外観(例えば、皮膚の輝き)を改善するために、かつ皮膚の酸化損傷および放射線誘発損傷に対して有用である。]
[0054] 本明細書に記載する組成物は、種々の美容的および皮膚科学的効果を達成するために、皮膚の線維芽細胞の産生を刺激するように、皮膚に局所的に投与することができる。かかる投与は、皮膚マトリクス分子を再構築し、コラーゲン産生を刺激することによって皮膚の上層を再生し、表皮を肥厚させ、炎症を誘発する炎症メディエータ(例えば、インターロイキン)を抑制することができ、別様に皮膚の酸化および炎症性損傷を阻害または予防することができる。]
[0055] 有害な放射線(例えば、紫外線または日光)への曝露は、皮層中の炎症性メディエータ(例えば、インターロイキン)の放出を引き起こす可能性があり、これは、活性炎症産物の生成ならびに皮膚および周囲組織内の炎症を引き起こし得る。本明細書に記載する組成物は、対象の皮膚に局所的に適用される場合、抗炎症、抗酸化(抗フリーラジカル)を示す。]
[0056] 本開示は、老化の症状(例えば、紫外線への曝露に関連する老化の症状)から皮膚を保護する方法を含む。かかる方法は、本明細書に記載するMNTFペプチドまたはそのアナログを含む調製物を皮膚に適用するステップを伴う。これらの組成物は、例えば、紫外線A、紫外線B、および紫外線Cの種類の紫外線に関連する症状からの保護を提供する。]
[0057] 本明細書に記載する組成物は、皮膚の美容的および皮膚科学的変化を阻害、予防、または低減するために使用することができる。かかる使用は、好ましくは美容および皮膚科用調製物において、本明細書に記載するMNTFペプチドまたはそのアナログを皮膚に適用するステップを伴う。阻害、低減、または予防され得る皮膚の美容および皮膚科学的変化は、しみまたはしわの発現等の皮膚の外観および/または弾力性の変化を含む。]
[0058] 本明細書に記載する組成物は、皮膚水和を促進するために、かつ一般的な皮膚の手入れ(すなわち、通常の皮膚の維持)のために使用することができる。該組成物は、組成物が適用される皮膚の日焼け、しわ、光損傷、座瘡、皮膚の老化に関連する他の疾患、日照性皮膚病(heliodermia)、フリーラジカル損傷、および炎症を阻害、低減、または防止することができる。]
[0059] 一実施形態において、本開示は、本明細書に記載する組成物を含有するか、それによって被覆されるか、またはそれが含浸される、美容および皮膚科用拭き取り繊維(例えば、パッド、ウェットティッシュ、綿棒、または他の吸収性材料)に関する。かかる拭き取り繊維は、本明細書に記載する組成物を皮膚に局所的に適用するための便利なデバイスである。]
[0060] MNTFペプチドおよびそのアナログ]
[0061] 本明細書に記載する美容および皮膚科用組成物は、少なくとも1つのMNTFペプチドまたはそのアナログを含む。本開示に記載される目的に有用なMNTFペプチドおよびそのアナログは、アミノ酸配列番号1によって表されるMNTF分子の部分の少なくとも2つの連続するアミノ酸残基を含む。好ましい実施形態において、該ペプチドは、配列番号1の残基17および18に存在する、少なくともFS(フェニルアラニンおよびセリン)残基を含む。ペプチドおよびそのアナログは、FS残基のアミノ末端基あるいはカルボキシル末端基に、配列番号1のさらなる連続するアミノ酸残基を含むことができる。好適なMNTFペプチドの例としては、米国特許第6,309,877号、米国特許第7,183,373号、米国特許第6,841,531号、米国特許第6,759,389号、および米国特許出願公開第2006/0052299号に報告されるペプチドが挙げられる。]
[0062] 本明細書に記載するMNTFペプチドおよびペプチドアナログは、MNTFから得られるペプチド(すなわち、配列番号1の2つ以上の連続する残基を有するペプチド)、およびかかるペプチドの機能的な誘導物を含む。MNTFペプチドの好適な例としては、配列番号1〜27のうちの1つのアミノ酸配列を有するペプチド、およびそれらのペプチドの機能的な誘導物が挙げられる。MNTFペプチドおよびそのアナログは、塩、エステル、およびその他の通常の投与形態として使用することができる。好適なアナログとしては、例えば、アミノ酸残基のうちの1つまたはそれ以上が、天然に存在しない(例えば、D−異性体)アミノ酸残基によって置き換えられたペプチドが挙げられる。その他のアナログとしては、配列番号1の1つ以上のアミノ酸残基が、同義アミノ酸残基で置き換えられるペプチドが挙げられ、それらを表I、II、およびIIIに記載する。]
[0063] 表I
同義アミノ酸の好ましい群
アミノ酸 同義アミノ酸
Ser Ser、Thr、Gly、Asn
Arg Arg、Gln、Lys、Glu、His
Leu Ile、Phe、Tyr、Met、Val、Leu
Pro Gly、Ala、Thr、Pro
Thr Pro、Ser、Ala、Gly、His、Gln、Thr
Ala Gly、Thr、Pro、Ala
Val Met、Tyr、Phe、Ile、Leu、Val
Gly Ala、Thr、Pro、Ser、Gly
Ile Met、Tyr、Phe、Val、Leu、Ile
Phe Trp、Met、Tyr、Ile、Val、Leu、Phe
Tyr Trp、Met、Phe、Ile、Val、Leu、Tyr
Cys Ser、Thr、Cys
His Glu、Lys、Gln、Thr、Arg、His
Gln Glu、Lys、Asn、His、Thr、Arg、Gln
Asn Gln、Asp、Ser、Asn
Lys Glu、Gln、His、Arg、Lys
Asp Glu、Asn、Asp
Glu Asp、Lys、Asn、Gln、His、Arg、Glu
Met Phe、Ile、Val、Leu、Met
Trp Trp]
[0064] 表II
同義アミノ酸のより好ましい群
アミノ酸 同義群
Ser Ser
Arg His、Lys、Arg
Leu Ile、Phe、Met、Leu
Pro Ala、Pro
Thr Thr
Ala Pro、Ala
Val Met、Ile、Val
Gly Gly
Ile Ile、Met、Phe、Val、Leu
Phe Met、Tyr、Ile、Leu、Phe
Tyr Phe、Tyr
Cys Ser、Cys
His Arg、Gln、His
Gln Glu、His、Gln
Asn Asp、Asn
Lys Arg、Lys
Asp Asn、Asp
Glu Gln、Glu
Met Phe、Ile、Val、Leu、Met
Trp Trp]
[0065] 表III
同義アミノ酸の最も好ましい群
アミノ酸 同義群
Ser Ser
Arg Arg
Leu Ile、Met、Leu
Pro Pro
Thr Thr
Ala Ala
Val Val
Gly Gly
Ile Ile、Met、Leu
Phe Phe
Tyr Tyr
Cys Ser、Cys
His His
Gln Gln
Asn Asn
Lys Lys
Asp Asp
Glu Glu
Met Ile、Leu、Met
Trp Trp]
[0066] 本明細書に説明されるMNTFペプチドおよびMNTFペプチド類自体のアミノ酸残基は、自然発生または合成アミノ酸残基であり得る。アミノ酸残基のLおよびDエナンチオマーが、該化合物で利用され得る。以下の略称を、アミノ酸残基に関して使用する:アラニン(Ala、A)、アルギニン(Arg、R)、アスパラギン(Asn、N)、アスパラギン酸(Asp、D)、システイン(Cys、C)、グリシン(Gly、G)、グルタミン酸(Glu、E)、グルタミン(Gln、Q)、ヒスチジン(His、H)、イソロイシン(Ile、I)、ロイシン(Leu、L)、リジン(Lys、K)、メチオニン(Met、M)、フェニルアラニン(Phe、F)、プロリン(Pro、P)、セリン(Ser、S)、トレオニン(Thr、T)、トリプトファン(Trp、W)、チロシン(Tyr、Y)、およびバリン(Val、V)。]
[0067] 天然に存在せず、かつ本発明の化合物に存在し得るアミノ酸残基は、ベータ−アラニン(b−Ala)および3−アミノプロピオン酸(Dap)、2,3−ジアミノプロピオン酸(Dpr、Z)、4−アミノ酪酸等の他のω−アミノ酸、アルファ−アミノイソ酪酸(Aib)、エプシロンアミノヘキサン酸(Aha)、デルタ−アミノ吉草酸(Ava)、メチルグリシン(MeGly)、オルニチン(Orn)、シトルリン(Cit)、t−ブチルアラニン(t−BuA)、t−ブチルグリシン(t−BuG)、N−メチルイソロイシン(MeIle)、フェニルグリシン(Phg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、ノルロイシン(Nle、J)、2−ナフチルアラニン(2−Nal)、4−クロロフェニルアラニン(Phe(4−Cl))、2−フルオロフェニルアラニン(Phe(2−F))、3−フルオロフェニルアラニン(Phe(3−F))、4−フルオロフェニルアラニン(Phe(4−F))、ペニシラミン(Pen)、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic)、β−2−チエニルアラニン(Thi)、メチオニンスルホキシド(MSO)、ホモアルギニン(hArg)、N−アセチルリジン(AcLys)、2,3−ジアミノ酪酸(Dab)、2,3−ジアミノ酪酸(Dbu)、パラ−アミノフェニルアラニン(Phe(pNH2))、N−メチルバリン(MeVal)、ホモシステイン(hCys)、3−ベンゾチアゾール−2−イル−アラニン(BztAla、B)、およびホモセリン(hSer)を含む。企図されるさらなるアミノ酸アナログは、リン酸化セリン、リン酸化スレオニン、リン酸化チロシン、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、馬尿酸、オクタヒドロインドール−2カルボン酸、スタチン、アルファ−メチル−アラニン、パラ−ベンゾイル−フェニルアラニン、プロパルギルグリシン、およびサルコシンを含む。]
[0068] 互いに置換可能なアミノ酸残基は、通常、類似するクラスまたはサブクラスに属する。当業者には既知であるように、アミノ酸は、主にアミノ酸側鎖の化学的および物理的特性に依存して、異なるクラスに分類することができる。例えば、アミノ酸の中には、通常、親水性または極性アミノ酸であると考えられるものがあれば、疎水性または非極性アミノ酸であると考えられるものもある。極性アミノ酸は、酸性、塩基性、または親水性の側鎖を有するアミノ酸を含み、非極性アミノ酸は、芳香族または疎水性の側鎖を有するアミノ酸を含む。非極性アミノ酸は、特に脂肪族アミノ酸を含むようにさらに細分化されてもよい。]
[0069] 本明細書に記載する美容組成物の実施形態は、従来の化学合成(固相または液相合成)により、または構成アミノ酸もしくはそれらの誘導体からの酵素合成により得ることができる。]
[0070] 定義
本開示が関連する技術の説明に関連して使用される特定の用語を説明する。別段の指示がない限り、以下の用語は、本明細書および添付の特許請求の範囲に使用される場合、以下の意味を有する。]
[0071] 本明細書の「塩」という用語は、カルボキシル基の塩および本発明のペプチドまたはそのアナログのアミノ基の酸付加塩の両方を指す。カルボキシル基の塩は、当該技術分野で既知の手段によって形成することができ、例えば、ナトリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、第二鉄塩、または亜鉛塩等の無機塩、ならびに、例えば、トリエタノールアミン、アルギニンもしくはリジン、ピペリジン、プロカイン等のアミンで形成されるような、有機塩基を有する塩が挙げられる。酸性塩としては、例えば、塩酸または硫酸等の鉱酸を有する塩、および、例えば、酢酸またはシュウ酸等の有機酸を有する塩が挙げられる。当然のことながら、任意のかかる塩は、本発明のペプチドまたはそのアナログの活性を保持しなければならない。]
[0072] 本願に使用される「アナログ」とは、(例えば、33merMNTF、配列番号1に対する切断、置換、別の部分への共有結合等により)修飾されているがMNTF活性を保持するペプチドを含む。MNTFペプチドアナログとしては、例えば、MNTFペプチドのエステル、アミド、プロドラッグ、および塩形態が挙げられる。MNTFペプチドアナログは、例えば、融合タンパク質を産生するために、親油性部分(例えば、脂肪酸)、担体分子、または異種ポリペプチドに共有結合したMNTFペプチド等、別の部分への結合により共有結合的に修飾されたMNTFペプチドを含む。特定の実施形態において、本開示に従ったアナログは、「保存的」置換を含む(例えば、配列番号1に対する)。保存的アミノ酸置換は、グループのメンバー間の置換が分子の生物学的機能を保存するという、十分に類似した物理化学的特性を有する、同一グループ内の同義アミノ酸とのアミノ酸置換を含む(Grantham,Science,Vol.185,pp.862−864(1974))。MNTFペプチドアナログは、本明細書に記載するペプチドまたはアナログのMNTF機能的な誘導物をさらに包含する。いくつかの実施形態において、MNTFペプチドアナログは、配列番号1に示される配列、または配列番号2〜22を含むその切断型と比較して、20%、25%、30%、35%、または最大で40%の保存アミノ酸置換を含む。]
[0073] 本明細書で使用する「機能的な誘導物」の定義は、既知の方法に従って、アミノ酸部分の側鎖上またはNもしくはC末端基上に存在する官能基から調製され得る誘導体を指し、それらが美容的に許容される場合、すなわち、タンパク質活性を破壊しない、またはそれらを含有する美容組成物に許容できない毒性を与えない場合、本開示に含まれる。かかる誘導体としては、例えば、カルボキシル基の脂肪族エステルまたはアミドおよび遊離アミノ基のNアシル誘導体、ならびに遊離ヒドロキシル基のO−アシル誘導体が挙げられ、例えばアルカノイルもしくはアロイル基等のアシル基、官能基のプロドラッグ、塩、またはそれらの組み合わせで形成される。機能的な誘導物は、MNTFペプチドを共有結合的に修飾することによって産生することができる。共有結合修飾は、標的アミノ酸残基を、選択された側鎖または末端残基と反応することが可能な有機誘導体化剤と反応させることによって、ペプチドに導入することができる。有機誘導体化剤を使用するポリペプチドの共有結合修飾は、当業者に公知である。例えば、システイニル残基は、カルボキシメチルまたはカルボキシアミドメチル誘導体を得るために、クロロ酢酸またはクロロアセトアミド等のα−ハロ酢酸(および対応するアミン)と反応させることができる。ヒスチジル残基は、pH5.5〜7.0でのジエチルピロカーボネートとの反応、または1Mのカコジル酸ナトリウム中のpH6でのパラ−ブロモフェンアシルブロミドとの反応によって誘導体化することができる。リシニルおよびアミノ末端残基は、コハク酸または他のカルボン酸無水物と反応させることができる。アルギニル残基は、1つまたはいくつかの従来の試薬との反応によって修飾することができ、その中には、フェニルグリオキサール、2,3−ブタンジオン、1,2−シクロヘキサンジオン、およびニンヒドリンがある。芳香族ジアゾニウム化合物またはテトラニトロメタンとの反応によって、スペクトル標識をチロシル残基に導入することができ、最も一般的には、0−アセチルチロシル種および3−ニトロ誘導体のそれぞれを形成するために、N−アセチルイミジゾルおよびテトラニトロメタンが使用される。カルボキシル側基(アスパルチルまたはグルタミル)は、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−(4−エチル)カルボジイミドまたは1−エチル−3(4アゾニア4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミド等のカルボジイミド(R’−N−C−N−R’)との反応によって、選択的に修飾することができる。さらに、アスパルチルおよびグルタミル残基は、アンモニウムイオンとの反応によって、アスパラギニルおよびグルタミニル残基に変換される。グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、対応するグルタミルおよびアスパルチル残基に脱アミド化することができる。他の修飾としては、プロリンおよびリジンのヒドロキル化、セリルおよびスレオニル基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニンおよびヒスチジン側鎖のα−アミノ基のメチル化(T.E.Creighton,1983,Proteins:Structure and Molecule Properties,W.H.Freeman & Co.,San Francisco,pp.79−86)、N−末端アミンのアセチル化、ならびに場合によっては、C−末端カルボキシル基のアミド化が挙げられる。]
[0074] 本明細書で使用する「生物活性ペプチド」および「生物活性断片」という用語は、運動ニューロン分化因子(MNDF)、および/または運動ニューロン栄養因子(MNTF)の上記の説明に従った、ペプチドまたはポリペプチドを指し、MNDFは、幹細胞を運動ニューロンとMNTFとに分化し、MNTFは、神経保護、修復、および治療的機能を示す。]
[0075] 本明細書で使用する「タンパク質」という用語は、1つのアミノ酸残基のα−炭素に結合したカルボン酸基のカルボキシル炭素原子が、隣接アミノ酸残基のアミノ窒素原子と共有結合する場合に生じるような、ペプチド結合を介して連結される2つ以上の個々のアミノ酸残基の任意の重合体(自然発生的であるかないかにかかわらず)を指す。これらのペプチド結合による連結、およびそれらを含む原子(すなわち、α−炭素原子、カルボキシル炭素原子(およびそれらの置換基酸素原子)、ならびにアミノ窒素原子(およびそれらの置換基水素原子))は、タンパク質の「ポリペプチド骨格」を形成する。加えて、本明細書で使用する「タンパク質」という用語は、「ポリペプチド」および「ペプチド」という用語(本明細書において同じ意味で使用される)を含むことが理解される。タンパク質の「断片」という用語は、タンパク質のすべてよりも少ないアミノ酸残基を含むポリペプチドを指す。タンパク質の「ドメイン」もまた断片であり、しばしば活性または機能をもたらすために必要とされるタンパク質のアミノ酸残基を含む。]
[0076] 「阻害すること」は、頻度、範囲、程度、または持続性の低減を意味する。したがって、症状が阻害される場合、症状の発生頻度、症状の範囲(すなわち、症状が身体上に示される幾何学的大きさ)、症状が示される程度(すなわち、症状の重篤度)、および症状の持続性(すなわち、症状が示される持続期間)のうちの少なくとも1つが低減される。]
[0077] 本明細書で使用する「線維性」疾病、疾患、または病状は、本明細書に言及されるものを含み、線維形成関連生物学または病理学が明らかである、急性および慢性の臨床症状または無症状をさらに含む。線維性疾病、疾患、または病状は、細胞外マトリクス内の線維性物質の過剰産生を含む、線維性物質の過剰産生、または正常な組織要素の、マトリクス関連構成成分の異常、非機能性、および/もしくは過剰蓄積による置換によって、全部または一部において特徴付けられる、疾病、疾患、または病状を含む。線維性疾病、疾患、または病状は、例えば、線維症によって特徴付けられる線維形成関連生物学または病理学を含む。例示的な線維性疾病、疾患、および病状としては、例えば、強皮症(限局性強皮症、全身性強皮症、または線状強皮症を含む)が挙げられる。]
[0078] 本明細書で使用する「予防すること」は、全部または一部において予防すること、または改善もしくは制御することを意味する。特定の態様において、「予防すること」は、早期皮膚老化に起因する皮膚科的悪影響の阻害または低減を含む。]
[0079] 本明細書で使用する「対象」は、ヒト、家畜、および動物園の動物、競技用動物、またはペット動物(イヌ、ウマ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウシ等)を含む哺乳動物に分類される、任意の動物を指す。好ましい対象はヒトである。]
[0080] 「同一性率(%)」という句は、2つ以上の配列の比較において発見される配列類似性の割合を指す。同一性率は、任意の好適なバイオインフォマティクスソフトウェア(例えば、BLAST)を使用して、電子的に決定することができる。同様に、2つの配列(またはそれらのうちの1つもしくは両方の1つ以上の部分)間の「類似性」も、第1の配列と第2の配列とを比較することによって決定される。本明細書に記載するように、「相同性および相同体」という用語は、対象となるタンパク質配列に対するアミノ酸配列相同性を有するペプチドを指す。かかるペプチドは、典型的には、少なくとも約70%の相同性を有し、例えば、少なくとも約15、20、30、40、50、100の相同配列のより隣接しているアミノ酸/ポリペプチドの領域にわたって、関連配列と少なくとも約80%、90%、95%、97%、または99%の相同性を有し得る。それらはさらに、ペプチドの長さおよび参照配列に応じて、参照配列(例えば、配列番号1)に対して最大で約25%、30%、40%、または50%の保存アミノ酸の変化を含み得る。]
[0081] MNTFペプチドおよびそのアナログの製造方法]
[0082] 本明細書に記載するMNTFペプチドを製造するために使用される方法は、重要ではない。実質的に、以下に展開され得るような、ペプチド合成の任意の既知の方法を使用することができる。当業者は、MNTF活性ドメインおよびそのペプチドアナログを含む配列が、生体外および生体内で、神経保護、修復、および治療的機能を運動ニューロンに与えることができることを理解するであろう。本明細書に記載するMNTF因子は、合成的もしくは組換え的に産生することができるか、または体内に生じた細胞から単離することができる。]
[0083] 種々のMNTFペプチドまたはそのアナログを含むペプチドの正確な化学構造は、多くの要因に応じて異なることを、当業者は理解するであろう。例えば、所与のポリペプチドは、イオン化カルボキシルおよびアミノ基が分子中に見られるため、酸性塩もしくは塩基性塩として、または中性形態で得ることができる。]
[0084] 本開示のペプチドは、固相合成または液相合成等、当該技術分野で周知であるいずれの手順を用いて調製され得る。固相合成としては、例えば、合成されるべきペプチドのC末端に対応するアミノ酸が、有機溶媒中で不溶性である支持部に結合され、反応を交互に繰り返すことにより、適切な保護基で保護されたα−アミノ基および側鎖官能基を有するアミノ酸が、C末端からN末端の順序で1つずつ濃縮され、樹脂またはペプチドのα−アミノ基の保護基に結合したアミノ酸が放出され、ひいては、このようにしてペプチド鎖が拡張される。固相合成法は、使用される保護基の種類に依存して、tBoc法およびFmocに大きく分類される。]
[0085] 典型的に使用される保護基は、アミノ基として、tBoc(t−ブトキシカルボニル)、Cl−Z(2−クロロベンジルオキシカルボニル)、Br−Z(2−ブロモベンジルオキシカルボニル)、Bzl(ベンジル)、Fmoc(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)、Mbh(4,4’−ジメトキシジベンズヒドリル)、Mtr(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル)、Trt(トリチル)、Tos(トシル)、Z(ベンジルオキシカルボニル)およびCl2−Bzl(2,6−ジクロロベンジル)を、グアニジノ基としてNO2(ニトロ)およびPmc(2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル)を、ヒドロキシル基としてtBu(t−ブチル)を含む。]
[0086] 本開示のMNTFペプチド組成物は、固相合成、およびHPLCによる化学反応の他の生成物からの精製による化学合成、または生体外翻訳系もしくは生細胞内での、本明細書に記載するMNTFペプチドを含むペプチドまたはポリペプチドをコード化する核酸配列(例えば、DNA配列)の発現による産生が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で公知の方法によって製造することができることが、理解される。該組成物のMNTFペプチドは、1つ以上の望ましくない低分子量分子を除去するために、単離および広範に透析することができ、および/または所望のビヒクルへのより容易な製剤のために凍結乾燥することができる。もしある場合は、MNTFペプチド構成成分中で行われるアミノ酸の追加、突然変異、化学修飾等は、MNTFドッキング配列の受容体認識を実質的に妨げるべきではないことが、さらに理解される。]
[0087] 所望のペプチドの合成後、これは、脱保護に供され、固体支持部より切り取られる。かかるペプチド切断反応は、Boc法にはフッ化水素またはトリフルオロメタンスルホン酸を用いて行われ得、Fmoc法にはTHAを用いて行われ得る。]
[0088] このように得られた粗ペプチドは、その後で精製に供される。精製は、本目的のために既知であるいずれの方法を用いて、すなわち、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、電気泳動等を伴う任意の従来手順によって行われる。例えば、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)が使用されてもよい。溶出は、タンパク質の精製に一般的に用いられる、水−アセトニトリル系溶媒を使用して行われてもよい。]
[0089] MNTFの1つ以上の断片に対応するペプチドまたはポリペプチドは、少なくとも2のアミノ酸残基の長さであってもよく、最大で2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、約15、約20、または約30のアミノ酸残基、および例えばパルミチル化等の官能基誘導体化を含有することができる。好ましくは、本明細書に記載するMNTFペプチドまたはそのアナログは、配列番号1の33以下のアミノ酸残基を含む。好適なペプチドは、配列番号1の32の連続するアミノ酸残基、31の連続するアミノ酸残基、30の連続するアミノ酸残基等、ジペプチドほど小さいペプチドまでを含む。好ましい実施形態において、MNTFペプチドおよびそのアナログが、配列番号1の部分17および18において、フェニルアラニンおよびセリン残基を含むことが重要である。]
[0090] 本明細書に記載するMNTFペプチドおよびそのアナログは、遊離型で、あるいはタンパク質または固体粒子等の担体分子に連結され、アッセイおよびアッセイのためのキット、ならびにビオチンまたはフルオレセインイソチオシアネート等、標識またはトレーサに連結される修飾ペプチドに使用することができる。]
[0091] 不水溶性支持マトリクスへのMNTFペプチド断片の架橋結合は、1,1ビス(ジアゾアセチル)2フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N−ヒドロキシこはく酸イミドエステル、例えば、4−アジドサリチル酸を有するエステル、3,3’−ジチオビス(スクシンイミジルプロピオナート)等のジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、およびビス−N−マレイミド−1,8−オクタン等の二官能性マレイミドを含む、当該技術分野で公知の二官能性物質で実施することができる。メチル−3−[(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミダート等の二官能性物質は、光の存在下で架橋を形成することが可能な光活性化可能な中間体をもたらす。あるいは、タンパク質固定化のために、臭化シアン活性化炭水化物等の反応性不水溶性マトリクスを採用することができる。]
[0092] 第2のMNTF1ペプチド断片を含む、第2のタンパク質へのMNTFペプチド断片の架橋結合は、本明細書に記載する二官能性試薬を使用して実施することができる。別の代替方法では、例えば、ジチオール基もしくはジアミノ基、または例えば、グリシン等の複数のアミノ酸残基等のスペーサが挿入される。スペーサはまた、例えば、ヘテロ二官能性架橋剤N−(4−カルボキシ−シクロヘキシル−メチル)−マレイミド等のホモまたはヘテロ二官能性架橋剤であってもよい。]
[0093] 美容および皮膚科用組成物]
[0094] 本明細書に記載する使用のための組成物は、1つ以上の好適な希釈剤、担体、および他の比較的不活性な成分と一緒に、MNTFペプチドまたはアナログのうちの1つ以上を含むことができる。かかる組成物は、種々の防腐剤、溶媒、結合剤、乳化安定剤、塗膜形成剤、凝固阻止剤、保湿剤、ならびに美容クリーム、皮膚科用製品、および他の局所的に適用される製品に一般的に使用される他の成分のうちのいずれかを含む。非常に多くの種類のかかる成分は、当該技術分野で既知である。]
[0095] 本発明の美容製剤は、美容的に許容される担体、希釈剤、可溶化剤または乳化剤、および当該技術分野で利用可能な種類の塩を含む。美容組成物に含まれ得る好適な薬剤の例としては、本明細書に記載するMNTFペプチドに加えて、美容的に許容される担体、増粘剤、希釈剤、緩衝剤、防腐剤、界面活性剤、中性または陽イオン性脂質、脂質複合体、リポソーム、浸透促進剤、担体化合物、および他の美容的に許容される担体または賦形剤等が挙げられる。]
[0096] 脂肪酸、胆汁塩、キレート剤、界面活性剤、および非界面活性剤等の多くの種類の浸透促進剤が既知である(Lee et al.,Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 8,91−192(1991)、Muranishi,Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 7,1−33(1990))。1つ以上の浸透促進剤が、本明細書に記載する組成物に含まれ得る。]
[0097] 浸透促進剤としての機能を果たす種々の脂肪酸およびそれらの誘導体としては、例えば、カブリル酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヘキサン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、吉草酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、およびネルボン酸、ジカプラート、トリカプラート、レシンレアート、モノオレイン(ak.a.1−モノオレイル−rac−グリセロール)、ジラウリン、アラキドン酸、グリセリル1−モノカプラート、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、アシルカルニチン、アシルコリン、モノおよびジグリセリド、およびその生理学的に許容される塩(すなわち、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、カプリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、リノール酸塩等)が挙げられる(Lee et al.,Critical Reviews in Therapeutic DrugCarrier Systems page 92(1991)、Muranishi,Critical Reviews in Therapeutic DrugCarrier Systems 7,1(1990)、El−Hariri et al.,J.Pharm.Pharmacol.44,651−654(1992))。]
[0098] 特定の実施形態において、例示的なMNTFペプチドおよびそのアナログは、2〜約22個の炭素原子の脂肪酸および/またはアルキルカルボニル(Alk−C(O)−)によるN末端修飾、またはベンジルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、フルオレニル−メトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニルから成る群より選択される保護基を含み、Yは、OHまたはNH2およびその塩である。特定の他の実施形態において、アルキルカルボニルは、10〜20、12〜18、2〜22個、例えば6、8、10、12、14、または16個の炭素を含有する。特定の一実施形態において、MNTFペプチドまたはアナログの好適なN末端修飾は、パルミチル化(例えば、パルミチン酸)による。]
[0099] 本明細書に記載する組成物は、種々の形態のいずれにおいても局所的に投与することができる。]
[0100] 局所投与のための製剤は、皮膚パッチ、軟膏、ローション、セラム、クリーム、ゲル、点滴、スプレー、液体、および粉末を含む。従来の美容担体、水性、粉末、または油性基剤、増粘剤等を使用することができる。]
[0101] 本明細書で使用されるように、美容、スキンケア、および/または皮膚科用途のための本明細書に記載するMNTFペプチドおよびアナログの製剤は、例えば、フラボン配糖体(例えば、α−グリコシルルチン)、コエンザイムQ10、ビタミンE、および誘導体等を含む既知の抗しわ活性成分、ならびに既知の日焼け止め成分、保湿剤、および香料を含む。]
[0102] MNTFペプチドまたはアナログを含有する、本明細書に記載する組成物は、単独で、あるいは他の好適な薬剤もしくは成分と組み合わせた「添加剤」として、「美容」または「スキンケア」(すなわち、皮膚科)用途のために投与することができる。本明細書で使用する「美容」または「スキンケア」用途としては、例えば、早期皮膚老化、乾燥、荒れ、乾燥じわの形成、痒み、再脂肪化の低減(例えば、洗顔後)、目に見える血管拡張(例えば、毛細血管拡張症、赤み)、弛緩、しわおよびすじの形成、局所的高色素沈着、低色素沈着、不適切な色素沈着(例えば、年齢によるしみ)、機械的応力に対する増加した感受性(例えば、ひび割れ)等)、皮膚のたるみ(例えば、弾力の不足)、ならびに乾燥した、または荒れた皮膚表面特性の外観等の皮膚における皮膚科学的変化に関連する、予防および/または修復用途が挙げられる。]
[0103] 本明細書に記載するMNTFペプチドおよびアナログは、異常瘢痕、肥大性瘢痕、火傷、皮膚外傷、ケロイド、乾癬、皮膚疾患、全身性疾患、病斑、腫瘍および癌、座瘡/濾胞性疾患、湿疹、皮膚炎およびアレルギー、水疱形成疾患、皮膚免疫疾患、落屑性皮膚疾患、腐食および潰瘍、皮膚血管障害、色素沈着障害、過度の掻痒(痒み)、外部物質に対する局所的な皮膚の反応、ならびに皮膚深部の障害および線維性疾患によって、全部または一部において特徴付けられる、いかなる皮膚的疾病、疾患、または病状にも対抗するために、局所投与のための皮膚科用医薬品製剤として製剤化することができる。他の実施形態において、本開示の方法は、ヒトまたは他の哺乳動物、特に過度の瘢痕が生じやすい個人における、肥厚性瘢痕、ケロイドおよび過度の火傷瘢痕、萎縮性瘢痕、ならびに広範囲の瘢痕等の瘢痕形成を最小限に抑えるか、または予防するために使用することができる。]
[0104] 本明細書に記載するMNTFペプチドおよびそのアナログは、種々の方法によって、局所投与のための皮膚科用医薬品製剤として製剤化することができる。かかる方法の一実施例は、マクロカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、カイロミクロン、およびマイクロスポンジから成る群より選択されるベクター内に、適切な量のMNTFペプチドまたはアナログをカプセル化するステップを含む。かかる方法の別の実施例は、粉末有機ポリマー、タルク、ベントナイト、および他の無機物担体から成る群より選択される材料上にMNTFペプチドまたはアナログを吸収させるステップを含む。かかる方法の第3の実施例は、抽出脂質、野菜抽出物、脂溶性活性成分、水溶性活性成分、無水ゲル、乳化ポリマー、張力活性ポリマー、合成脂質、ゲル化ポリマー、組織抽出物、海洋抽出物、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ソーラーフィルタ、および抗酸化剤を含む群より選択される他の成分と、MNTFペプチドまたはアナログを混合するステップを含む。好適な組成物の他の例は、例えば、米国特許出願公開第2005/0249720号で見ることができる。]
[0105] 本明細書に記載するMNTFペプチドおよびアナログは、水中油乳剤および油中水乳剤、乳液、ローション、ゲル化剤および増粘剤、張力活性および乳化ポリマー、ポマード、ローション、キャピラリー、シャンプー、石鹸、粉末、スティック、およびペンシル、スプレー、ボディオイル等の任意のゲル(gelanic)形態に組み込むことができる。]
[0106] 本明細書に記載する化合物が患者に投与される方法にかかわらず、ペプチドの生体内安定性を強化するために、および/または特定の臓器、組織、もしくは細胞種類にペプチドを標的化するために、コロイド分散系を送達ビヒクルとして使用することができる。コロイド分散系としては、巨大分子複合体、ナノカプセル、微小球、水中油乳剤を含むビーズおよび脂質ベース系、ミセル、混合ミセル、リポソーム、ならびに未同定構造の脂質−ペプチド複合体が挙げられるが、これらに限定されない。コロイド分散系の一例は、複数のリポソームである。リポソームは、二層構成で配列される脂質で構成される1つ以上の外層によって包囲される水性コアを有する、微小球体である(概して、Chonn et al.,Current Op.Biotech.6,698−708(1995)を参照)。本明細書に記載する化合物の徐放性剤形を使用することができる。]
[0107] 投与量および投与]
[0108] 対象に投与されるMNTFペプチドまたはアナログの正確な量は、ペプチドまたはアナログを含有する組成物が投与される疾患の改善をもたらすのに十分は量であるべきであることを除いて、重要ではない。投与量は、治療される疾患の重篤度および反応性を含む多くの要因によって決定することができ、治療過程は、数日から数ヶ月、または疾患の改善がもたらされるか、もしくは症状の減少が達成されるまで続く。]
[0109] 一例として、MNTFペプチドおよびアナログは、これらの範囲内の任意の範囲を含む、ミリリットルあたり約0.01マイクログラム(μg/mL)〜ミリリットルあたり約10ミリグラム、約0.1μg/mL〜約500μg/mL、約0.1μg/mL〜約1500μg/mL、約1μg/mL〜約2000μg/mL、および約0.1μg/mL〜約5000μg/mLの標的部位における最終濃度を達成するように投与することができる。これらの範囲のうちの1つ以上の濃度でペプチドまたはアナログを含む組成物が好ましい。同様に、適切な投与量値は、本明細書に提供される実験データに基づいて推定することができる。]
[0110] 適切な投与量値は、組成物が投与される部位の特徴、およびペプチドの形態によって決定され得る。一例として、パルミチル化MNTFペプチドアナログは、対応する非パルミチル化MNTFペプチドよりもはるかに水溶性が低い。例えば、アミノ酸配列番号2を有するパルミチル化六量体の水溶性は、ミリリットルあたり約1ミリグラムである。そのペプチドアナログをミリリットルあたり約1ミリグラム含有するゲルは、ヒトによる毎日の局所使用に好適な生成物を生成するために、約20倍希釈することができ、該生成物は、1ミリリットルあたり約50マイクログラムのペプチドを含有する。]
[0111] 特定の投与量および送達方法に関する手引きは、文献内に提供されており、概して、当該技術分野における実践者にとって利用可能である。当業者は、タンパク質またはそれらの阻害剤に対するものとは異なる製剤を、ヌクレオチドに対して採用するであろう。当業者は、体液または組織中の測定された薬物の滞留時間および濃度に基づいて、投与の反復率を容易に推定することができる。治療成功後、病状の再発を予防するために、患者に維持療法を受けさせることが望ましい場合があり、選択された化合物は、1日に1回以上から20年毎に1回、体重の0.01mg/kg〜100mg/kgに及ぶ、維持投与量で投与される。特定の疾患の治療および予防において、適切な投与量レベルは、概して、1日あたり、患者の体重あたり約0.001〜100mgであり、単回または複数回投与することができる。好適な投与量レベルは、1日あたり約1〜約40mg/kgであってもよい。特定の実施形態において、MNTFペプチドおよびMNTFペプチドアナログを含む、本明細書に提供する化合物は、約1マイクロモル〜約10ミリモル、約10マイクロモル〜約5000マイクロモル、または約30マイクロモル〜約3000マイクロモルの生体内濃度、および損傷部位にわたる約25マイクロモル、または約1600マイクロモル、または約3000マイクロモルの最終濃度、さらにより典型的には約1マイクロモル〜約1000マイクロモルの間の最終濃度を含む、損傷部位にわたる約25マイクロモル〜約3000マイクロモルの最終濃度を達成する量で投与される。]
[0112] 本発明は、限定ではなく一例として提供される以下の実施例を参照して、特定の態様において理解され得る。以下の実施例において参照される材料、試薬等は、特に断りのない限り、商業的供給源から入手可能である。]
[0113] 実施例1−脂肪酸MNTFペプチドの製造方法および共有結合]
[0114] Merrifieldによって説明されるペプチド製造のための確立した固相合成方法によって、成分を合成する。各アミノ酸のα−アミノ基をFmoc基で保護する。側鎖官能基もまた、種々の適切な保護基で保護する。c末端アミノ酸の樹脂への誘導体化によって、ペプチド鎖を形成する。保護基を除去し(脱保護ステップ)、配列中の各アミノ酸にカップリングした。各カップリングの完了をニンヒドリン(NIN)テストによって監視した。ペプチド鎖全体にわたって、各アミノ酸に対して、添加/カップリングプロセスを実施する。全ペプチド配列が完了すると、ペプチド樹脂を十分にすすぎ、乾燥させた。次いで、ペプチドをペプチド樹脂から開裂させる。RP−HPLCによって、粗ペプチドの純度をチェックした。粗ペプチドが、必要とされる最小限の純度基準を満たしていた場合、分取RP−HPLC精製による精製に供した。最終純度基準(>95%)を満たしたそれらの画分をプールし、凍結乾燥させた。]
[0115] Rijkers,D.T.S.,et al.,Tetrahedron Letters 46(19):3341−3345(2005)に記載されるプロトコルに従って、パルミトイルヘキサペプチドを産生するために、凍結乾燥ヘキサペプチドをパルミトイルヘキサペプチドと共役させる。この方法は、S−パルミトイル膜貫通ペプチドの便利なS−パルミトイル膜貫通ペプチドを利用する。非常に酸に不安定なS−(4−メトキシトリチル)基は、システイン側鎖の保護に対して、S−(tert−ブチルスルファニル)基よりも好ましく、その理由は、後者が、樹脂上脱保護中に定量的な脱硫を引き起こすからである。カルボジイミド媒介カップリングを介して、得られた遊離チオール官能基をパルミチン酸で修飾し、良好な収率および純度で、表題化合物を得る。パルミトイルヘキサペプチドをイオン交換し、分取RP−HPLCによって酢酸塩に変換する。]
[0116] Rijkers,D.T.S.,et al.に記載される手順を使用して、配列番号2〜27を有するMNTFペプチドを、5、6、8、10、12、14、および16個の炭素を有する脂肪酸、ならびに別の数の炭素を有する脂肪酸に共役させる。MNTFペプチドおよびそのアナログに共役する脂肪酸は、以下から選択する。カブリル酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヘキサン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、吉草酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、およびネルボン酸。次いで、これらの脂肪酸ならびに他の脂肪酸への共有結合によって形成される、MNTFペプチドまたはそのアナログを、皮膚浸透を促進する局所製剤で使用するためのそれらの能力に関して試験する。]
[0117] 実施例2]
[0118] 以下は、局所無水ゲルの形態で製造される、MNTFペプチド(パルミチル化MNTFペプチドアナログ)の美容製剤の一例である。
局所無水ゲル %w/w
グリセリン37.91
ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.11
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME) 46.98
乳酸ラウリル(LL) 5.01
Germaben II 0.34
ジアゾリジニル尿素0.10
メチルパラベン0.01
プロピルパラベン0.01
プロピレングリコール(PG) 0.19
パルミトイルヘキサペプチド(Pal−FSRYAR、配列番号2) 0.10
SiO2 5−9
合計 100.00]
[0119] 実施例3]
[0120] 以下は、水アルコールゲルの形態で製造される、パルミチル化MNTFペプチドアナログの美容製剤の一例である。
水アルコールゲル %w/w
エタノール、190アルコール度68.86
水 24.12
Chrystaphyl 98(登録商標)(酢酸ラウリル) 5.00
Carbopol 980 1.00
パルミトイルヘキサペプチド(Pal−FSRYAR、配列番号2) 1.00
合計 100.00]
[0121] 実施例4]
[0122] 以下は、クリームの形態で製造される、パルミチル化MNTFペプチドアナログの美容製剤の一例である。
クリーム %w/w
Dermabase(登録商標)クリーム 88.90
精製水(約55%)
鉱油
ワセリン
セトステアリルアルコール
ラウリル硫酸ナトリウム
パルミチン酸イソプロピル
プロピレングリコール
イミダゾリジニル尿素
メチルパラベン
プロピルパラベン
水 5.00
Chrystaphyl 98(登録商標)(乳酸ラウリル) 5.00
ブチル化ヒドロキシアニソール0.10
パルミトイルヘキサペプチド(Pal−FSRYAR、配列番号2) 1.00
合計 100.00]
[0123] 実施例5
炎症の阻害のモデルとしての一酸化窒素産生の阻害の測定]
[0124] 方法
選択される研究方法は、Tsai et al.(Tsai et al,Inhibition of inflammatory nitric oxide production and epidermis damages by Saccharomycopsis Ferment Filtrate. J Dermatol Sci 2006 Jun 42(3):249−57、Laskin, Multifunctional Role of Nitric Oxide in Inflammation,TrendsEndocrinol Metab 1994;5:377−382、Lyons,Emerging Roiles of Nitric Oxide in Inflammation,Hospital Practice,July 15,1996:69−86)の参考文献に公開される方法と同様である。]
[0125] 本研究の目的は、培養液中の表皮角化細胞内のγインターフェロン誘発NO産生に対する、パルミトイルヘキサペプチド(配列番号2、パルミチル化形態で)の阻害作用を調査することであった。]
[0126] 実験要約
角化細胞内の一酸化窒素産生の減少として、抗炎症作用が観察された。γ−インターフェロン(300U/ml)単独で(対照として)、またはγ−インターフェロンと、異なる濃度(0.1μM、1μM、10μM、100μM、および1000μM)のパルミトイルヘキサペプチドの組み合わせで、角化細胞を48時間インキュベートした。アミノグアニジン(10mg/mL)を加えたγインターフェロンを、陽性対照として使用した。NO産生の量をGriess反応によって検出した。一酸化窒素は、水性培地中で容易に亜硝酸塩に酸化し、この反応を培地中の亜硝酸塩蓄積として測定した。室温での15分間のインキュベーション後、存在する亜硝酸塩の誘導体化は、542ナノメートルで最大の吸光度を有する発色団の形成をもたらした。Tibertek Mutiskan(620nmの基準波長における吸光度を引いた、540nmの波長におけるMCCマイクロプレートリーダ)を使用して、ウェルの光学密度を読み取った。吸光度値のプリントアウトをプレートリーダによって生成し、分析のために、データをEXCELスプレッドシートに入力した。平均吸光度および標準偏差を対照吸光度の百分率として表した。]
[0127] 図2Aに示すように、0.1μM、1μM、10μM、100μM、および1000μMのパルミトイルヘキサペプチド(配列番号2を有するパルミチル化ペプチド)の存在下で、γ−インターフェロンによって誘発される一酸化窒素産生は、それぞれ対照の92%、72%、57%、24%、および31%であった。同一条件下で、陽性対照(γインターフェロン+AG)は、対照レベルの42%まで一酸化窒素産生を誘発した。一酸化窒素産生は、パルミトイルヘキサペプチドによって用量依存的に誘発され、これは、該化合物が炎症を阻害することが可能であることを示す。100μMおよび1000μMのパルミトイルヘキサペプチドによる一酸化窒素産生の減少は、統計的に有意である。本研究は、角化細胞内の一酸化窒素産生の予防におけるパルミトイルヘキサペプチドの有益な作用、および皮膚に対する抗炎症作用の可能性を示す証拠を提供した。]
[0128] 図2Bに示すように、100μM、1,000μM、および10,000μMのヘキサペプチドの存在下で、γ−インターフェロンによって誘発される一酸化窒素産生は、用量依存的に、対照の68%、46%、および42%であり、統計的に有意であった一方で、陽性対照は、NO産生を対照の25%まで減少させた。]
[0129] 実施例6
過酸化脂質アッセイ]
[0130] 過酸化物特異的(蛍光)色素およびフローサイトメトリを使用した、ヒト表皮角化細胞内の細胞過酸化物濃度に対するパルミトイルヘキサペプチドの作用の判定]
[0131] 方法
過酸化水素は、皮膚細胞の損傷を誘発し得る。該化合物の存在および非存在下で基礎過酸化物濃度を測定することによって、パルミトイルヘキサペプチドの皮膚予防効果を評価した。]
[0132] 正常な細胞代謝によって生成される基礎過酸化物産生は、低レベルの過酸化物特異的細胞蛍光の段階的な発生を誘発する。]
[0133] 細胞外過酸化物(例えば、外から添加されたH2O2)は、細胞膜に浸透し、細胞の過酸化物特異的蛍光の急速および劇的な増加を引き起こし得る。細胞過酸化物濃度は、過酸化物特異的色素、2’,7’−ジクロロフルオレセインジアセタート(DCFH−DA)を使用して、フローサイトメトリによって測定することができる。DCFH−DAは、最初は非蛍光であり、酵素依存性の過程によって生細胞内で急速に濃縮される。細胞過酸化物による修飾後、この色素は、レーザ光によって励起されると、濃緑色蛍光を示す。本アッセイの結果は、試験化合物が、細胞系において酸化剤または抗酸化剤として機能するかどうかを示す。試験物質が抗酸化剤として機能する場合、試験化合物が細胞内過酸化物をクエンチするために細胞膜に浸透し得るかどうか、またはそれが細胞外過酸化物濃度のみに影響を及ぼし得るかどうかを決定するためにも、本アッセイを使用することができる(Bass et al.,1983,J.Immunol.130:1910−1917、Bombick et al.,1992,Toxicol.Meth.2:255−264)。]
[0134] 実験要約
概して3代継代のヒトの一次角化細胞をT75フラスコに播種し、70〜80%のコンフルエントまで培養した。細胞懸濁液を生成し、これらの細胞に色素DCFH−DAを充填した。プレインキュベートされた細胞を、1希釈物あたり2つの3重セットで、アミノ酸配列番号2を有するパルミトイルヘキサペプチドの希釈物に曝露した。1つの3重つセットをH2O2(過酸化物の外因性供給源)でインキュベートし、両方のセットをプロピジウムヨウ化物で染色した。細胞生存性および過酸化物産生をFACScanフローサイトメータでの蛍光読み取りによって判定した。ビヒクル対照値と比較して25%以上の過酸化物値の増加および減少は、生物学的に有意であると見なされる。]
[0135] 細胞過酸化物濃度に対するパルミトイルヘキサペプチドの作用を以下のように評価した。外因性H2O2を有しない内因性過酸化物アッセイにおいて(すなわち、角化細胞自体による内因性過酸化物産生)、0.079mMおよび0.79mMのパルミトイルヘキサペプチドでは、過酸化物濃度は、図3Aおよび表1に示すように、それぞれ対照の70.05%および40.21%まで減少した。陽性対照の300μMのTroloxは、過酸化物濃度を69.79%まで低下させた。外から添加された過酸化物を用いたアッセイにおいて(すなわち、角化細胞および外因性H2O2による過酸化物産生)、0.079mMおよび0.79mMでは、過酸化物濃度は、それぞれ対照の50.18%および9.88%であった。陽性対照の300μMのTroloxは、過酸化物濃度を24.97%まで低下させた。パルミトイルヘキサペプチドで処理される細胞および処理されない細胞に対して、非生存%で表される細胞生存性は、ほぼ同一であった。用量依存的なパルミトイルヘキサペプチドによる過酸化物産生の減少は、生物学的に有意であり、また非常に統計的に有意でもある。これらのデータは、ペプチドが、細胞過酸化物濃度に影響を及ぼすことが可能であることを実証する。]
[0136] 細胞過酸化物濃度に対するヘキサペプチドの作用は、以下の通りであった。外因性H2O2を有しない内因性過酸化物アッセイにおいて(すなわち、角化細胞自体による内因性過酸化物産生)、1mMおよび10mMのヘキサペプチドでは、過酸化物濃度は、図3Bおよび表1に示すように、それぞれ対照の73.57%および25.02%まで減少した。陽性対照の300μMのTroloxは、過酸化物濃度を69.79%まで低下させた。外から添加された過酸化物を用いたアッセイにおいて(すなわち、角化細胞および外因性H2O2による過酸化物産生)、1mMおよび10mMでは、過酸化物濃度は、それぞれ対照の56.00%および14.29%であった。陽性対照の300μMのTroloxは、過酸化物濃度を24.97%まで低下させた。ヘキサペプチドで処理される細胞および処理されない細胞に対して、非生存%で表される細胞生存性は、ほぼ同一であった。用量依存的なヘキサペプチドによる過酸化物産生の減少は、生物学的に有意であり、また非常に統計的に有意でもある。これらのデータは、ペプチドが、細胞過酸化物濃度に影響を及ぼすことが可能であること、かつそれによって、光損傷に関連した炎症および皮膚細胞内のフリーラジカル損傷を低減または阻害することが可能であることを実証する。

表1:過酸化物濃度の要約(6−mer)




「−」は、過酸化物濃度の増加でも減少でもない]
[0137] 表2〜4は、ヒト皮膚細胞上の抗酸化における例示的な3、4、および5merのMNTFに対する有効性データを図示する。MNTF3mer(配列番号9)は、用量依存的に1mMおよび10mMの濃度で、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させた。MNTF4mer(配列番号11)は、10mMでは、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させたが、1mMでは、外因性過酸化物濃度のみ減少させた(25%の切り捨てによって定義されるように)。MNTF5mer(配列番号17)は、用量依存的に1および10mMで、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させた。Pal3mer、Pal4mer、およびPal5merは、DPBS中の1mM濃度として、外因性過酸化物濃度を減少させた。

表2:過酸化物濃度の要約(3−mer)




「−」は、過酸化物濃度の増加でも減少でもない]
[0138] 結論:例示的なMNTF3−mer(配列番号9)の投与が、1mMの濃度で行われた実験において、内因性過酸化物濃度は、対照の濃度と比較して60.6%まで減少し、外因性過酸化物濃度は、対照の62.5%まで減少した。10mMの濃度では、内因性過酸化物濃度は、0まで減少し、外因性過酸化物濃度は、0%まで減少した。したがって、この例示的な分析において、例示的な3−merMNTF分子を含む試験物質は、用量依存的に、1および10mMにおいて、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させた。

表3:過酸化物濃度の要約(4−mer)




「−」は、過酸化物濃度の増加でも減少でもない]
[0139] 結論:例示的なMNTF4−mer(配列番号11)の投与が、1mMの濃度で行われた実験において、内因性過酸化物濃度は、対照の濃度と比較して77.2%まで減少し、外因性過酸化物濃度は、対照の54.9%まで減少した。10mMの濃度では、内因性過酸化物濃度は、0まで減少し、外因性過酸化物濃度は、25.2%まで減少した。したがって、この例示的な分析において、例示的な4−merMNTF分子を含む試験物質は、用量依存的に、1および10mMにおいて、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させた。

表4:過酸化物濃度の要約(5−mer)




「−」は、過酸化物濃度の増加でも減少でもない]
[0140] 結論:例示的なMNTF5−mer(配列番号17)の投与が、1mMの濃度で行われた実験において、内因性過酸化物濃度は、対照の濃度と比較して61.6%まで減少し、外因性過酸化物濃度は、対照の46.2%まで減少した。10mMの濃度では、内因性過酸化物濃度は、3.6%まで減少し、外因性過酸化物濃度は、0%まで減少した。したがって、この例示的な分析において、例示的な5−merMNTF分子を含む試験物質CS2309、ロット番号D267は、用量依存的に、1および10mMにおいて、内因性および外因性の両方の過酸化物濃度を減少させた。]
[0141] これらのデータは、例示的なMNTF分子(例えば、3−mer、4−mer、5−mer)が、用量依存的に、内因性および外因性過酸化物濃度を低下させるのに有効であることを肯定的に示す。化合物のMNTFファミリーにおけるこれらの代表的な分子の抗酸化活性は、皮膚内の酸化損傷の低減におけるそれらの有用性を裏付ける。]
[0142] 実施例7
紫外線曝露に対する美容製剤の保護作用の判定]
[0143] 美容製品の保護作用を評価するための生体内方法。天然生成物の自己酸化活性を評価するために、カロチノイド漂白を使用した。エネルギー曝露の関数として、β−カロテンの紫外線A漂白を測定することによって、皮膚への塗布後の脂質ペルオキシルフリーラジカルの捕捉剤の相対的有効性を評価した。]
[0144] 年齢19歳〜64歳の間であり、フィッツパトリックの肌質IおよびII型の、12人の健康な男性および女性対象を、本研究に選択した。試験対象患者基準を満たした対象は、21CFR Part50:「被験者の保護」に従ってインフォームドコンセントに署名し、パネリストプロフィール/病歴書に記入した。]
[0145] 皮膚色評価のために国際照明委員会(Commission Internationale deI’Eclairage;CIE)が推奨するシステムであるL*a*b*色空間において、測定された表面の色を数値的に表すことによって、色の変化を測定するために、CHROMAMETER色彩計(TM、Minolta Model CR−300)を使用した。この色空間において、L*は輝度であり、全黒(L*=0)から全白(L*=100)の相対的な明るさを示す。a*値は、赤色(正値)と緑色(負値)との間のバランスを表す。b*値は、黄色(正値)と青色(負値)との間のバランスを表す。b*値は、β−カロテン染色の橙色の強度を最も厳密に表し、色指数Iと直接的相関関係にある。CHROMAMETERは、フリーラジカルによって引き起こされる酸化損傷、および反対に、フリーラジカル捕捉剤による酸化の予防を測定することができる、手段を提供する。紫外線A放射によって誘発されるフリーラジカル酸化は、β−カロテン染色の色の漂白および減少を引き起こす。漂白および試験物質による漂白の予防は、CHROMAMETERによって測定することができる。漂白を、b*対紫外線A照射エネルギーの変化として報告する。これはまた、
I=[bn*−bi*)/(b0*−bi*)]×100
として定義される、色指数Iの観点からも表すことができる。]
[0146] 式中、bn*は、美容製剤で処理され、β−カロテンが塗布された範囲のn J/cm2の照射後に測定されたb*値であり、b0*は、β−カロテンの塗布後であるが照射前のb*値であり、bi*は、β−カロテンの塗布前のb*値である。この指数は、bn*およびb0*に対する皮膚のいかなる作用も相殺する。漂白は、bn*値およびI値(パーセンテージとして)を減少させる。漂白の予防は、放射への曝露時、より高いI値またはより小さいI値の減少をもたらす。]
[0147] 選択された対象の指定された前腕を70%イソプロピルアルコールプレップパッド(Medium、Dynarex)で消毒し、乾燥させた。各対象の指定された前腕の手掌表面上で試験部位を選択し、各試験部位は、粘着リングの開放された中央領域によって画定された(Professional ProFoot(登録商標)Products、P.P.R.Co,Inc.)。リングの接着剤面を皮膚に直接配置した。試験物質およびβ−カロテン溶液を保持するために、かつCHROMAMETERを用いて測定するためのガイドとして機能するために、リングを使用した。]
[0148] 無作為化計画に従って、ゲル製剤(0.1%パルミトイルヘキサペプチド)および(0.1%ヘキサペプチド)を前腕に塗布した。さらなる部位をβ−カロテン対照、陽性対照(内部対照)、および未処理対照で処理した。各対象に対して、試験部位の治療を無作為化した。]
[0149] 試験物質またはβ−カロテンの塗布前、CHROMAMETERを使用して初期のb*パラメータを測定し、前腕のすべての二重試験部位に関して記録した(ベースライン)。約2mg/cm2の各物質を指定された試験部位に塗布し、均一な分布を確実にするために、指サックを用いて手作業で広げた。β−カロテンの有無にかかわらず、未処理として指定された部位は、この時点で未処理のままであった。15分間、試験物質および内部対照を皮膚表面でインキュベートした。このインキュベーション期間の後、全部位に関して、b*測定を記録した(製品ベースライン)。]
[0150] トリカプリン酸グリセリルおよびトリカプリルグリセリルの混合物中のβ−カロテン溶液をすべての処理部位に塗布した。b*パラメータを再び測定および記録する(β−カロテンベースライン)。]
[0151] 長い波長の紫外線A(320〜420nm)が、紫外線B照射(290〜320nm)よりも皮膚の火傷を引き起こす可能性が少なく、かつフリーラジカル形成の一因となることが既知であることから、紫外線Aを使用した。]
[0152] 太陽灯を使用して、対象の前腕を約1.0J/cm2の紫外線A放射に曝露し、b*パラメータを再びCHROMAMETERによって測定し、記録する。該試験方法のこの段階を、2.0、3.0、4.0、5.0、および6.0J/cm2の紫外線A放射における、5回の追加のエネルギー曝露に対して繰り返した。結果を図4Aおよび4Bに示す。]
[0153] 二重試験物質部位のそれぞれに対して、色指数を計算した。]
[0154] β−カロテン溶液の調製
Stepan Companyによって製造された、トリカプリン酸グリセリルおよびトリカプリルグリセリルの混合物(44:55)中の30ミリリットルのβ−カロテンの飽和溶液を、試験管内で測定した。約0.70グラムのβ−カロテンをトリグリセリド溶液に添加し、混合物が濃い橙/赤色になるまで、約2分間、100℃まで熱板上で加熱した。いかなる余分なβ−カロテンも除去するために、該溶液を濾過し、酸化を予防するために冷蔵した。酸化の証拠である濃い橙/赤色から淡い黄/橙色への色の変化が観察されると、概溶液を廃棄した。]
[0155] 分散分析(ANOVA)を使用して、各試験または対照物質で処理される部位に対する色指数値を統計的に比較した。95%の信頼水準において、0.05未満またはそれに等しいすべてのp値に対して、統計的有意性が存在する。95%の信頼水準における、各治療製品と対象との間の差の有意性を判定するために、ダネット検定を使用した。]
[0156] パルミトイルヘキサペプチドおよびヘキサペプチドの保護作用を測定し、照射エネルギーの関数として、β−カロテンの紫外線A漂白を評価することによって、β−カロテン単独と比較した。]
[0157] 0、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0J/cm2において試験された、パルミトイルヘキサペプチド、ヘキサペプチド、およびβ−カロテンに対する、CHROMAMETERによって測定された平均色指数値を、以下の表に要約する。]
[0158] 紫外線A放射によって誘発されるフリーラジカル酸化は、β−カロテンの漂白を引き起こし、色指数Iは、放射エネルギーが増加するにつれて、I値のより大きい減少を示す。パルミトイルヘキサペプチドまたはヘキサペプチドおよびβ−カロテンで処理された部位と、β−カロテン単独で処理された部位との比較において、パルミトイルヘキサペプチドまたはヘキサペプチドで処理された部位は、より高いI値を有し、すなわち、パルミトイルヘキサペプチドまたはヘキサペプチドは、β−カロテン対照と比較して、β−カロテンの漂白を予防することが可能である。これに基づいて、パルミトイルヘキサペプチドおよびヘキサペプチドは、フリーラジカル捕捉剤として有効であることが証明された。6mer非palに対する皮膚データは、pal 6merと一緒に含まれる。]
[0159] 実施例8
ヒトケロイド瘢痕形成の阻害に対するMNTFの作用]
[0160] ケロイドは、皮膚の外傷後の線維性瘢痕組織の過剰増殖/成長として特徴付けられ得る。実施例8は、ヒトケロイド線維芽細胞増殖速度研究によって測定されるような、皮膚適用における例示的なMNTF/MNTFアナログ分子の有効性を実証する。実験プロトコルは、ケロイド線維芽細胞成長速度論のための公開された研究設計に基づき、Polo et al.,1999,Ann.Plastic Surg.43(2):185−190に記載されるようなものである。]
[0161] 簡潔に述べると、新鮮な外科標本から得られる皮膚組織から、線維芽細胞を培養した。ゲンタマイシン(1ミリリットルあたり20mg)が補充された、10mlの無カルシウムおよび無マグネシウムダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Sigma Chemical Co、St.Louis、MO)で、室温で30分間、皮膚標本をすすいだ。1%の1ミリリットルあたり10,000UのペニシリンG、1ミリリットルあたり25マイクログラムのアンホテリシンB、1ミリリットルあたり10,000マイクログラムの硫酸ストレプトマイシン溶液(GibcoBRL、Gran Island、NY)を使用した第2の抗生物質のすすぎを10分間実施した。各片から、真皮から表皮を分離した。標本を等しい寸法の4つの片に切り分けた。ディスパーゼ溶液(Collaborative Biomedical Products、Bedford、MA)を含有する60mmの培養皿に、各片を真皮側を下にして配置した。37℃で15分間、さらなる培地なしに外植片をインキュベートした。合計で10mlのダルベッコ変法イーグル培地(DMEM;Gibco BRL)を培養皿にゆっくりと添加し、次いで、5%二酸化炭素中、37℃でインキュベートした。80%のコンフルエンスが得られるまで、細胞を二次培養した。培養皿の表面から細胞を溶解させるために、トリプシン−エチレンジアミン四酢酸(Gibco BRL)を添加し、細胞をDMEMで洗浄し、遠心分離管に移した。5分間1,000gで、培養物を遠心分離した。上清を移し、細胞ペレットを5mlのDMED中に再懸濁した。このすすぎ/洗浄および5分間の遠心分離を3回繰り返した。血球計を使用して細胞を計数し、それらの細胞数を1×106個の細胞に調整し、次いで、2mlのDMEDおよび1%ウシ胎仔血清を有する35mmのペトリ皿上に置床し、5%二酸化炭素中、37℃でインキュベートした。10mlの例示的なMNTF/アナログ溶液を、100,000個の細胞を有するペトリ皿に添加する。]
[0162] 各群からの試料を1、2、3、および4日目に除去した。各試料からの細胞をトリプシン処理、洗浄、遠心分離、および1mlのDMEM中で再懸濁し、トリパンブルー色素排除試験法および血球計を使用して計数した。結果を図1に示す。] 図1
[0163] 結果は、MNTFによるヒトケロイド線維芽細胞の阻害が統計的に有意であることを示した。2日目においてP<0.003であった。これらのパラメータを用いた用量反応研究は、10−5Mまたは1ミリリットルあたり10マイクログラムのMNTF濃度が、非常に有効であることを示した。]
[0164] 実施例9−MNTFによるヒアルロン酸の刺激]
[0165] 自然発生的な炭水化物重合体であるヒアルロン酸(ヒアルロナン、HA)は、結合組織、上皮組織、および神経組織の重要な構成成分である。HAは、細胞の流体力学、運動、および増殖に関与する。本試験は、パルミチル化および非パルミチル化MNTFヘキサペプチドの試料が、成人ヒト皮膚線維芽細胞(aHDF)馴化培地中のヒアルロン酸濃度に影響を及ぼすかどうかを判定するように設計された。]
[0166] 方法
パルミトイルヘキサペプチド]
[0167] 1ウェルあたり6,000個の細胞で、Hyclone、UTからの5%cosmic血清が補充された、高グルコースリン酸を含有しないDMEM中に、成人HDF(顔面、継代2、Cell Applications、San Diego、CA、カタログ番号106−05A、ロット番号1392)を置床し、翌日に試験物質を添加した。試験物質は、パルミトイルヘキサペプチド(DermaCare Neuroscience Instituteから受領した、APC341055で標識した凍結乾燥粉末、ロットV08150A1としてのパルミチル化配列番号2)、I型滅菌水(陰性対照)、および塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF、陽性対照)であった。パルミトイルヘキサペプチドを20mg/mlで水に溶解した。試験された最終濃度は、DNPに対して400、200、100、50、および25ug/ml、ならびにbFGFに対して5ng/mlであった(プレート507)。96時間後、細胞培養馴化培地を採取し、HAアッセイのために100ulのアリコートを使用した。Echelon(Salt LakeCity、UT)からのHyaluronan Enzyme−Linked Immunosorbent Assay Kit(HA−ELISA、カタログ番号K−1200)を使用して、HAアッセイを実施した。410nmでのBioRadマイクロプレートリーダを使用して、96ウェルプレート中の発色反応生成物の生成を追跡することによって、HA産生を測定し、式:吸光度410(試料)/吸光度410(ゼロHA)×100を使用して、試験物質の作用を判定した。]
[0168] 図5Aに図示するように、パルミトイルヘキサペプチドは、400ug/mlおよび200ug/mlにおいて、線維芽細胞馴化培地中のヒアルロン酸を強く刺激し(40%の刺激)、100および50ug/mlにおいて、中程度に刺激した(約15%)。陽性対照(bFGF)は、試験された濃度において中程度の刺激活性を有し、本実験の技術的成果を実証した。]
[0169] 非パルミチル化ヘキサペプチド]
[0170] 1ウェルあたり6,000個の細胞で、Hyclone、UTからの5%cosmic血清が補充された、高グルコースリン酸を含有しないDMEM中に、成人HDF(顔面、継代2、Cell Applications、San Diego、CA、カタログ番号106−05A、ロット番号1392)を置床し、翌日に試験物質を添加した。試験物質は、ヘキサペプチド(DermaCare Neuroscience Instituteから受領した、配列番号2(非パルミチル化)、凍結乾燥粉末、ロット番号D294)、I型滅菌水(陰性対照)、および塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF、陽性対照)であった。パルミトイルヘキサペプチドを20mg/mlで水に溶解した。試験された最終濃度は、ヘキサペプチドに対して2000、1000、500、および250ug/ml、ならびにbFGFに対して5ng/mlであった(プレート507)。96時間後、細胞培養馴化培地を採取し、HAアッセイのために100ulのアリコートを使用した。Echelon(Salt LakeCity、UT)からのHyaluronan Enzyme−Linked Immunosorbent Assay Kit(HA−ELISA、カタログ番号K−1200)を使用して、HAアッセイを実施した。410nmでのBioRadマイクロプレートリーダを使用して、96ウェルプレート中の発色反応生成物の生成を追跡することによって、HA産生を測定し、式:吸光度410(試料)/吸光度410(ゼロHA)×100を使用して、試験物質の作用を判定した。]
[0171] 図5Bに図示するように、非パルミチル化ヘキサペプチドは、1000ug/mlにおいて、線維芽細胞馴化培地中のヒアルロン酸に対する良好な刺激活性を有した(22%の刺激)。陽性対照(bFGF)は、試験された濃度において中程度の刺激活性を有し、本実験の技術的成果を実証した。]
[0172] 本明細書に参照または言及されるすべての特許、出版物、科学論文、ウェブサイト、ならびに他の文書および資料は、本開示が関連する当業者のレベルを示すものであり、それぞれのそのような参照された文書および資料は、個々にその全体が参照によって組み込まれた場合と同じ程度、またはその全体が本明細書に記載された場合と同じ程度まで、参照することによって本明細書に組み込まれる。出願者は、任意のかかる特許、出版物、科学論文、ウェブサイト、電子的に入手可能な情報、および他の参照された資料または文書からのあらゆる資料および情報を、本明細書に物理的に組み込む権利を保有する。]
実施例

[0173] 本明細書に記載する特定の方法および組成物は、いくつかの実施形態を代表するものであり、例示的なものであり、添付の特許請求の範囲の範囲を限定することを意図するものではない。他の目的、態様、および実施形態は、本明細書を考慮することにより当業者に想到され、特許請求の範囲によって定義される本開示の精神内に包含される。本明細書の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に開示される技術に種々の置き換えおよび修正を行うことは、当業者に容易に明らかになるであろう。本明細書に例示的に記載する技術は、不可欠なものとして本明細書に具体的に開示されない任意の要素または限定の非存在下で好適に実施され得る。]
权利要求:

請求項1
皮膚の活性化または保護に使用するための局所用組成物であって、a)配列番号1の少なくとも残基17および18を含むアミノ酸配列を有する、有効量のMNTFペプチドまたはそのアナログと、b)美容的、皮膚科学的、または薬学的に許容される担体と、を含む、局所用組成物。
請求項2
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、配列番号1〜27から成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
請求項3
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、配列番号2および8〜21から成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
請求項4
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、配列番号9である、請求項1に記載の組成物。
請求項5
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、配列番号11である、請求項1に記載の組成物。
請求項6
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、配列番号17である、請求項1に記載の組成物。
請求項7
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、浸透促進剤との共有結合により修飾され、それにより前記組成物の皮膚浸透力が向上される、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載のMNTFペプチドまたはそのアナログ。
請求項8
前記MNTFペプチドまたはそのアナログが、前記浸透促進剤との共有結合によりN末端が修飾される、請求項7に記載のMNTFペプチドまたはそのアナログ。
請求項9
前記浸透促進剤が、遊離アミノ基のN−アシル誘導体により前記MNTFペプチドまたはそのアナログに共有結合される、請求項8に記載のMNTFペプチドまたはそのアナログ。
請求項10
前記浸透促進剤が、2〜22個の炭素の任意選択的に置換されたアルキルカルボン酸であり、前記アルキルカルボン酸は、任意選択的にヒドロキシル化、不飽和化、および/または硫化される、請求項9に記載のMNTFペプチドまたはそのアナログ。
請求項11
前記浸透促進剤が、カブリル酸(cabrylicacid)、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヘキサン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、吉草酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、およびネルボン酸から選択される脂肪酸である、請求項10に記載のMNTFペプチドまたはそのアナログ。
請求項12
(a)ペプチドの量が、マクロカプセル、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、カイロミクロン、およびマイクロスポンジから成る群より選択されるベクター内にカプセル化されるか、(b)前記ペプチドが、粉末有機ポリマー、タルク、ベントナイト、およびその他の無機物担体から成る群より選択される材料上に吸収されるか、または(c)前記ペプチドが、抽出脂質、野菜抽出物、脂溶性活性成分、水溶性活性成分、無水ゲル、乳化ポリマー、張力活性ポリマー、合成脂質、ゲル化ポリマー、組織抽出物、海洋抽出物、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ソーラーフィルタ、および抗酸化剤を含む群より選択される、その他の成分と混合される、請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の組成物。
請求項13
皮膚を活性化または保護するための美容的方法であって、請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の組成物を、対象に局所的に投与するステップを含み、前記組成物が、前記皮膚の活性化または保護を促進するのに有効な量で投与される、方法。
請求項14
前記対象の皮膚を活性化または保護する治療方法における使用のための医薬の調製における、請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の組成物の使用であって、前記医薬が、局所投与のためのものである、組成物の使用。
請求項15
前記方法が、それを必要とする対象における、光損傷に関連した炎症またはフリーラジカル損傷を低減または阻害する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項16
前記方法が、それを必要とする対象における皮膚内の過酸化物またはフリーラジカル生成を低減する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項17
前記方法が、それを必要とする対象におけるしわを低減する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項18
前記方法が、それを必要とする対象における皮膚の色合いを改善する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項19
前記方法が、それを必要とする対象における皮膚の紫外線または光損傷を低減する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項20
前記方法が、それを必要とする対象における皮膚の再生を促進する、請求項13に記載の美容的方法、または請求項14に記載の使用。
請求項21
座瘡瘢痕を改善する方法における使用のための組成物であって、配列番号2および8〜21から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するMNTFペプチドまたはそのアナログを含み、局所投与用である、組成物。
請求項22
座瘡瘢痕にかかっている対象における座瘡瘢痕を改善するための美容的方法であって、請求項21に記載の組成物を局所的に投与するステップを含む、方法。
請求項23
座瘡瘢痕を改善する治療方法における使用のための医薬の調製における、請求項21に記載の組成物の使用。
請求項24
ケロイド形成を低減する方法における使用のための組成物であって、配列番号2〜27から成る群より選択されるアミノ酸配列を有するMNTFペプチドまたはそのアナログを含み、局所投与用である、組成物。
請求項25
それを必要とする対象におけるケロイド形成を低減するための美容的方法であって、請求項24に記載の組成物を局所的に投与するステップを含む、方法。
請求項26
ケロイド形成を低減する治療方法における使用のための医薬の調製における、請求項24に記載の組成物の使用。
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